Tornado Academy 牧野淳氏の「ハンドリング・ドリブリング」
TornedoAcademy 牧野 淳氏
テーマ 「ハンドリング、ドリブリング」
トルネードアカデミー愛媛松山 gaNeza(ガネーシャ)にてスクールを担当している牧野氏によるクリニック。道具を駆使し、選手達の技術や能力を“引きだす”工夫が散りばめられていた。クリニック終了後のインタビューで、その工夫に対する牧野氏の考えや理念に触れることが出来た。
――指導のねらい、目的をお聞かせください。
「ハンドリング、ドリブリングを面白くできる方法を考え、トルネードアカデミーで使用しているクロスオーバーキラーや椅子を使ったメニューにしました。クロスオーバーキラーや椅子を使うことで、高さや振り幅の目安ができ、刺激を与えられながら夢中で取り組むことができます。その中で強くドリブルをつくことを意識するとドリブルをこねる必要がなくなり、ドリブルが手につくようになるのです。」
――メニューの選択や構成についてはいかがですか。
「ハンドリング、ドリブリングメニューをどう活かしていくかを考え、今回のような構成にしました。子どもたちのスキルレベルがわからなかったので、誰でもできる簡単なスキルメニューにしました。」
――クリニック担当しての感想をお聞かせください。
「2時間でハンドリング、ドリブリングについて何を伝えるのかというところが難しく感じましたね。自分からやりたくなるようなメニューにするということを大事にしたかったので、今回の構成にしました。」
――ジュニアバスケットボールサミットについてはどういった感想をお持ちですか。
「講師のそれぞれの色が出ていて面白いです。似たようなテーマでも講師によって指導ポイントが変わるのは面白いと感じました。」
――最後に指導理念をお聞かせください。
「最低限のことは身につけさせて、+αで自分で学びたくなるような指導をする。子どもたち自身が、自分からやる、自分で決めるという気持ちになるように意識して指導に当たるようにしてます。また、刺激を与える練習メニューを行うことを大事にしてます。」
笑顔で楽しい雰囲気を作りながら、子ども達がチャレンジしたくなるような練習メニューでとても魅力的なクリニックでした。言葉による指摘や注意ではなく、道具を使うことで子ども達の技術を引きだすというのはジュニア期の子ども達にとってとても意味があると感じました。これからそういった部分も学びを深めていきたいと思いました。
【練習内容】
1)ボールくぐり
point:ドリブルを床にたたきつける。
2)椅子ドリブル(使用道具:椅子一人一個)
①左右 ②前後 ③競争(10回)
point:・強くつけばボールが手にくっつく。
・ボールを見てもいい、ファンブルしてもいいからとにかく強くドリブルをつく。
3)クロスオーバーキラー(COK)(使用道具:COK)
①ステイ(point:ボールくぐりのドリブルの強さで)
②クロス(バーの上下)(point:斜めにならないように逆のポケットへボールを移動させる)
(point2:バーの下を通すときのドリブルの強さは強いまま)
③レッグスルー
④バックチェンジ(point:おしりの下でチェンジする)
⑤オーバー
⑥すべてをもう一度繰り返し行う。
4)ミラー
①バーの上か下 ②インアウト(オーバー)もあり
5)COKで競争(使用道具:COK3個×2列)
①左右 ②クロス(1)バーの下(2)バーの前→バーの下
6)椅子で競争(使用道具:椅子3脚×2列、ポール、アヒルの人形)
①クロス(置く→クロス→取る) ②リクロス ③レッグスルー ④ダブルレッグ ⑤バックチェンジ
Point:持っているものを落とさない、置くときに倒さない。
7)ラダー(使用道具:ラダー)
①ステップ(外→内→外)(point:あごの下でひじを張ってボールを持つ。)
②ボールムーブ(point:ステップに合わせてボールムーブをする。ポケット→頭の後ろ→ポケット)
③ドリブル(point:逆のポケットへボールを移動させる)
Point:ラダーを踏んでもいいからフェイスアップをする。外ドリブルを強くつく。
8)COK2台(使用道具:COK1組に2台)
①バーの上 ②バーの下
※2人組のうち1人はフェイスアップチェック。
9)COK3台+アタック(使用道具:COK3台、コンタクトバック)
①アタック(point:横に移動する。横移動の時はドリブルを強く横へついて縦に抜く時に一気にスピードを上げる。縦になる時のドリブルはバーの前へつきだす。ドリブルはこねる必要はなく、強くつけば手にくっつく。)
②クロスオーバー(point:クロスオーバーの後のドリブルは前へつきだす。)
10)1on1(使用道具:ポール、アヒル)
①片手
②両手
Point:ディフェンスの背中側へアタックする。