Dream7 Japan(Tornado Academy) 東 信克 氏の「シュート・フィニッシュ」
「がっちゃん」こと東氏はTornado Academy熊本校で活躍中のコーチだ。がっちゃんが作りだすスポーツ空間はまさに「がっちゃんワールド」。そのみんなから愛されるキャラクターと、様々な工夫を凝らしたドリル設定で選手達を惹きつけていく。このレポートにて、がっちゃんワールドの全容を皆さんにお伝えしていきたい。
――指導のねらい、目的をお聞かせください。
「まずは、シュートです。真っ直ぐ飛ばすためには、つま先―ひざ―ボールがリングに向いている必要があります。とても当たり前のことだが、忘れがちになることが多いです。また地面を蹴る反発を利用してクイックモーションで打つことも強調しました。」
「次に、試合と同じように負荷がかかった状態でのフィニッシュの練習です。制限時間と本数を決めて様々なフィニッシュ前のステップに挑戦してもらいました。また、コンタクトの中でのフィニッシュも練習しました。オフェンスからぶつかりに行くことで有利な状況を作ることが大事です。」
――クリニック担当しての感想をお聞かせください。
「他の講師の方が熱い方ばかりで緊張しました。」
――ジュニアバスケットボールサミットについてはどういった感想をお持ちですか。
「エルトラックの皆さん、統率が取れていると感じました。鈴木さんが普段から教育しているのが伝わりました。活き活きとしていました。」
――東さんが担当しているスクールの特徴を教えてください。
「自立していく選手が多いです。自分でアメリカの学校や行くための方法などを調べて、「ここに行こうと思います」と言ってくる選手がたくさんいます。しかし、スクールでは選手にコーチからは何も言わないです。(最低限のルール「ものを大切にする」などはあるが、それを口うるさく言うことはないです)
選手はコーチたちの姿を見て、勝手に成長していく。だからこそ自立する。そうして世界のリーダーが勝手に育っていきます。」
――最後に指導理念をお聞かせください。
「トルネードの活動理念は世界平和と世界のリーダーを育てることです。バスケットボールで世界を平和にしていきたいです。」
まずJBSのホームページにある東さんの紹介写真を見て、この人の練習を早く見てみたいと思っていた。実際に練習では、面白い説明が多い印象だった。真面目に練習するだけでなくこのような面白さも指導者には必要なのだと思った。インタビューでは、選手の主体性を尊重していることが分かった。口先だけでなく背中で教えているからこそ、自ら選択していく選手が育つのだと思う。(山口 大和)
■練習内容
Aパート シュートフォームの確認
1)真っ直ぐ飛ばす
線の上にシュートを打つ
→ボールが線の上に落ちれば、そのシュートは真っ直ぐ飛んでいる
ボードの縁にシュートをぶつける
→打ったシュートが自分に返ってきたら真っ直ぐ飛んでいる
2)その距離に飛ばす
いすに座った状態から立ちながらシュート
・利き手でドリブル
利き手側のポケットにボールを持ってきてからシュート
・非利き手でドリブル
ボールを利き手側のポケットに持ってきてからシュート
・右足→左足のステップ
・左足→右足のステップ
つま先をリングに向ける
3)シュートモーションを速くする
コーンを飛び越えてからシュート
着地したときに力が跳ね返ってくることを意識する
2つのバーの上をドリブルで越えてシュート
ポケットを意識する
つま先―ひざ―ボールをリングに向ける
2つのバーを縦と横に置き、その下をチェンジしてシュート
Bパート ペイント内のフィニッシュ
1)ステップ練習
右足ワンステップ
左足ワンステップ
ユーロステップ
ロールジャンプ
ステップバック
ジャンプストップからフローター
レイアップからフローター
右手、左手7種類14本を5分で決める
Cパート ライブ1対1
1)ツーガードポジションから並んだ上状態で1対1
オフェンスからコンタクトをする
2)ペイントの付け根からエルボーを回って1対1(ドリブル3回)
ディフェンスを良く見て判断する
3)パスキャッチからのシュートバトル
プレッシャーのかかる中でも決める
4)オフェンスが不利な状態で1対1
より試合に近い状況で練習する