ERUTLUC 岩井 貞憲の「NBAから学ぶ1on1テクニック」
2年前に1対1に強くなるトレーニングブックの監修を担当し、1on1オフェンス指導の専門家として活躍し続ける岩井指導員
NBAなどの試合中に行われているプレーからスキルのエッセンスを学んでいます。ただ全てのスキルがジュニアの選手達に当てはまるとは限りません。今回はそのエッセンスをジュニアの選手達に落とし込み練習を行っていきました。
――なぜ1on1オフェンススキルを専門的に研究し指導を行っているのですか?
入り口は、試合を観るのが好きだったからだと思います。選手時代に1on1が得意だったわけでもありません。試合を観るのが好きだったので、NBAやカレッジの選手達のプレーを見て感じたことをSNSにて投稿したところ、反応してくれた方が少数ですがいました。そこからもっと専門的に勉強・指導していこうかなというのが始まりです。また多くの人との出会いが僕の1on1スキル指導を創りあげてくれています。
小中学生にはNo Zoneになり個の能力をいかに上げられるか、個のスキルをいかにチームに還元できるか、またコートの中でいかに自分のオリジナルを表現できるか。さらには自分の中で構造化したものを後輩指導員たちに伝えられるか。そんなことを思考しながら日々精進しております。
――今回の指導のねらい、目的をお聞かせください。
今回のクリニックは他の講師の方々がドリブルスキルをテーマにすることが多かったので、違うテーマにて挑みました。今回はペイントアタック&フェイスドライブをテーマにクリニックを行いました。
また目的としては
① ボールポゼッションを失わないプレーを実行する
② 得点期待値の高いプレーを実行する
③ 映像を観てもらいながらイメージしてもらう
ただ仕掛けてシュートを打ってでは1on1は成立しません。ボールを失わないためにはどんな工夫が?得点期待値を高めるためにはどんなプレーが?目的を達成するために必要なことを伝えていきました。
――クリニックの感想は?
たくさんの選手に参加していただきとても嬉しかったです。ありがとうございました!選手・保護者の皆様にとって意味のある時間になっていれば非常に嬉しく思います。
クリニックは緊張しました。それも踏まえて僕の実力なのかなと。
――ジュニアバスケットボールサミットについてはどういった感想を持ってますか。
刺激的で成長できる一日でした。自分の指導時間が多くなると、どうしても外部の方々の指導を観ることが少なくなります。足りない部分がわかるのと同時にもっと成長できる余白があるんだなと感じた一日でした。単純にバスケットの知識だったり、指導方法だったり、指導哲学だったり。自分を成長させてくれるのは、出会った人の影響をどう自分のなかで落としこむか。来年が待ち遠しいです。
――最後に指導理念を教えてください。
一つに、「信じたものしか力にならない」
吉井四郎先生の書籍にも紹介される指導哲学です。
数多くの知識や情報が増えてくると、信じるものが分散される可能性があります。あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと。情報社会はさらに進化していくので何を信じればいいのか?という問いにぶつかります。
必要になるのは情報を仕入れる力ではなく、情報を選択できる力が今後必要になってくると考えています。また一つのことしか知らずに信じるのと、数多くのことを知り、選択してから信じるものを創るでは子どもたちに与えるものも違うのかなと。 いま現状、僕が信じていることを子どもたちに伝え指導を行っています。でも信じるものは柔軟性が必要、時代とともに変わっていきます。
ボールの持ち方やステップの踏み方など様々なこだわりを感じた指導でした。
子どもたちも動きはできるけど、もっと動きがよくなるためには?というのを感じながら練習をしてくれていました。もちろん中には難しくてできないものにもチャレンジしながら成長していく姿が印象的でした。
1)ウォーミングアップ
・体幹&股関節
・ドリブルドリル
2)ペイントアタックドリル
① ボールポジション&ステップ
② コンタクトステップ
③ AND 1(VSファウル)
④ ストップ&ターン(ロンド)
⑤ エキストラピボット(ドラギッチ)
3)ジャブステップ
① パワーポジション
② ジャブステップ(カーメロ・アンソニー)
③ ボールムーブ(サークルアクション)
・ドライブ&サークル
・シュート&サークル
*24秒からのプレーをご覧ください!
④ プレッシャーリリース
・ビッグステップ
・スピンムーブ(プッシュ&サークル)
⑤ 1on1